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「顧客の不理解」を解消する 小野慎介



こんにちは。フォレストファームの小野 慎介です。

 

前回のブログ投稿にて、「顧客視点の意思決定を阻害している」要因には以下の要素がある、という話をしました。

 

<組織要因>

・合意形成の弊害       …部門間調整で不本意な判断

・責任回避             …前例踏襲、判断の責任から回避

 

<心理要因>

・過剰な自信           …自社商品・サービスに過剰な自信や期待

・競合意識の欠落       …自分たちが顧客を選ぶ側だというおごり

 

<マーケティング思考要因>

・顧客の不理解 …顧客ニーズを正確に理解できていない

・絞り込み不足 …対象顧客を幅広く定義

・感覚的判断           …調査やデータが不足、判断に不使用

 

今回は、その中から、「顧客の不理解」についての解消の仕方をお伝えします。

 

皆さんは、自社の顧客についてどれだけ理解していますか?

顧客の理解に関して、大きく「ニーズ」と「属性」に分類すると、今回は「ニーズ」をテーマに進めます。

 


 

顧客のニーズを語る上で、有名なお話がありますのでご紹介します。

レビット博士「ドリルの穴理論」です。

 

ある日、ホームセンターにドリルを買いに来たお客さんがいました。

彼は何が欲しくて、ホームセンターに来たのでしょうか?

 

ドリルを買いに来たんだから、ドリルが欲しいに決まっている。そう思われるかもしれません。

実際、購買するモノに焦点を当てれば、まさにその通りです。ドリルが欲しかったのです。

ただ、彼が本当に欲しかったのは、

ドリルではなく、「穴」なのです。

「穴」を開けるための手段がドリルだった、だからドリルを買いに来た、ということです。

 

つまり、顕在化・具体化したニーズがドリルであり、その奥にあったのが「穴を開けたい」という欲求だったわけです。

 

実は、この顕在化したニーズの奥にある欲求に迫れるかどうかが、商売の勝率を上げる非常に重要なポイントになります。

 

この顕在化したニーズの奥にある欲求のことを、「顧客インサイト(本人ですら気づいていない欲求)」と呼びます。



 

顧客インサイトを正しく把握できると、

⇒ 顧客に提供すべき価値が分かり、

⇒ 正しい対策を打てるので、

⇒ 競争力や利益率が向上する

と、ビジネスとしては良いことづくめです。打ち手の効率が圧倒的に変わってきます。

お客様が反応してくれるようになります。競合他社に競り勝つようになります。

 

では、どのように顧客インサイトを把握すれば良いのでしょうか?

 



顧客インサイトとは本人すら気づいていない動機や欲求なので、

アンケート調査で本人にストレートに聞いても出てきません。

アンケートで得られる回答は、既に顕在化しているニーズなど本人が自覚しているものだからです。

そのため、消費者への直接的な質問や行動観察といった「定性調査」を行うことで、消費者インサイトを見つけていきます。

 

具体的には、1対1で行うインタビュー調査や、覆面的に行う行動観察調査などです。

 

これらを行うことで、顧客インサイト(本人ですら気づいていない欲求)を収拾でき、「顧客の不理解」の解消へとつながるのです。

 

もし貴社の顧客についての理解度に不安があれば、ぜひフォレストファームにお声がけください。

一緒に顧客インタビューなどを行い、顧客インサイトの収集をお手伝いします。

とてつもない発見があるかもしれません。

顧客インサイトの収集方法についても丁寧に解説いたします。

 

本日はここまでです。

次回もまた、「顧客視点の意思決定を阻害している」要因とその改善の仕方について詳しく語っていきます。ご期待ください。

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