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浦川ブログ(第14号)お店の面白さを知ってもらう



 今回は『お店の面白さを知ってもらう』について僕の考えを書いてみようと思います。簡単に言うと大手がやらないこと、やりたがらないこと、やれないことを小さな個人商店はやればいいと思います。大手は効率が悪いこと、商品やサービスの品質にばらつきが出ること、マニュアル化しづらいこと、儲からないことをやりたがりません。それはそうです。お客さんにあっちのお店で許されたのに、このお店はだめなの?とか、この間はこうしてもらった!などと言われると対応できません。ましてやアルバイト店員なんてそんなクレームに対応できません。

ここがチャンスです。大手と個人店ではそもそも存在意義が違います。顧客が大手に求めることは、安定した品質、価格の安さ、とにかく「普通」を求めます。それでは小さな個人店には何を求めるでしょう?顧客は小さい個人店に「感情の動き」「情緒的価値」を求めます。人は「普通」に対して感情を動かすことはありません。「ふーーん」「まあそうだよね」「想定内」普通にはこういう感想を持ちます。だから小さい個人店は普通以外のことをやるんです。「驚いたり、笑ったり、ジーーーンとしたり、ほっこりしたり、お客さんにそんな心の動きを提供しましょう。

具体的には、今日だけのイベント、今日だけの商品、限定品、ものすごくマニアックなもの、笑えるもの、超絶個人的な趣味のもの、店主の趣味嗜好を反映させたもの、おまけ、あなただけに、手作り、サプライズ、思わず口コミしたくなること、それらは非日常を演出してくれます。

お客さんは普通の日常を一生懸命生きています。日々会社に行き、日々弁当を作り、日々洗濯をし、たまに仕事でミスをして怒られたり、恋人と喧嘩したり、夫婦の会話が最近なくなったなー、さびしいなー、なんか楽しいことないかなー、こんなことを心の中で思っています。

普通は世の中にありあまっています。なので人は必死にアイドル追っかけたり、野球チーム応援したり、コンサートにいったり、お酒を飲んだり、普通の日常から離れたくてお金を使います。大手コンビニ行っても普通が売っています。僕らの仕事はなんでしょうか?大手コンビニの真似をすることではないですよね。人生をかけて商売する意味はなんでしょうか?やはり徹底的に誰かの感情を揺り動かすことではないでしょうか?それこそが世の中に感動を与え、あなたの商売が唯一無二の存在になる瞬間です。

今このブログを書いているのは3月29日です。横浜スタジアムの前のスターバックスで書いています。今日からプロ野球が開幕です。ベイスターズのユニフォームを着た人が笑顔で楽しそうに球場に向かっています。僕はいつもベイスターズの商売を考えます。野球の入場料は5000円前後です。野球そのものは5000円としましょう。球場に向かうファンたちはお金をもっと使います。ユニフォームを買い、選手の名前が入ったタオルを買い、応援グッズを買い、ビールを飲み、料理を食べ、とにかくお金を野球以外に使います。

これが人の消費行動です。あなたの商売で「野球」にあたるものはなんでしょうか?ベイスターズだけが特別ではありません。みなさんの商売にも野球はあるんです。野球で感動してもらってビールが、ユニフォームが、タオルが売れます。あなたのお店は何で感動してもらって、普通の商品を売りますか?

前回、具体的なことを説明するって言っときながら、ちょっと抽象的になりましたね。すいません。でも、あなたの野球はそれぞれ違います。一度考えてみてください。驚くようなアイデアが湧いてくるかも知れません。なんかそのアイデアの邪魔したくないって思ったんですよね。唯一無二のあなたの感動、サプライズ、是非商売に活かしてください。











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