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営業月報



営業コンサルタントの竹本です!


今回の管理帳票は日報・週報に続く営業月報についてのお話です。月報は、日報・週報に記述されたことを単に要約して、一つにまとめたものではありません。日報、週報が日々の短期的な売上数字、活動報告が中心であるのに対して、月報は、1か月というややまとまりのある期間の活動結果を記述することで、担当者が直面している市場の課題や問題点をより明確に考察することができます。また、それに対する改善点や提案を提示することも可能です。日報や週報とは違った月報の役割と、運用するにあたっての注意点を少し、お話したいと思います。


営業月報のフォーマット



参考に上げた「営業概況報告書」は、私が現役時代に使用していた営業月報です。タイトルも営業月報ではなく「営業概況」報告書としています。毎月月末に、メンバーに提出してもらい集計して、月次会議に使用していました。月報に必用な項目は、

o  市場動向と競合他社情報

o  顧客の変化・状況

o  営業担当が直面している課題・問題点そしてその解決策

o  1か月間の活動結果である営業目標の達成状況と翌月の営業目標(計画)

o  翌月の活動予定

など、でしょうか。記述する内容はかなり高度ですので、項目については、皆様の事業に合わせて、取捨選択をしたり、項目を細分化してより記述しやすいようにすることも有効です。


営業月報の書き方の注意点

営業月報を書く上での注意点ですが、見ていただくとわかる通り、ほとんどの項目が、自由記述で記述するようになっています。具体的に何を書いたら良いのかわからないという新人の方もいるかと思います。また、皆様が所属している業種や外部環境にもよりますが、変化がゆっくりで、なかなか、その変化に気が付かず、毎回、同じ内容の記述になってしまう方もいるでしょう。その場合は、例えば、顧客の人事異動は必ず報告するとか、他社とのコンペ案件については大小や勝ち負けにこだわらず記述するとか、ルールを決めるのも一つの方法です。そうすることで営業マネージャーの視点から変化を読み取り、経験の浅い営業担当を指導することも可能になります。

また、記述するにあたっては、可能な限り具体的なデータや数値を使用し、問題点がより具体的で明確になるようににします。そして、正直な記述を推奨します。人は、問題点や失敗を隠そうとします。営業月報は、営業部門と得意先との間の課題を可視化すると同時に、経営者や他部門とのコミュニケーションツールでもあります。その点を担当者には、十分理解してもらうことが必要です。絶対に営業担当を責めるツールにしてはいけません。課題や問題が明確に報告されることで、早い段階で取引先との関係を修正、発展させることが可能となります。


営業月報の効果

さて、このような情報が記述された営業月報を運用することで、企業は何を解決することができるのでしょうか?営業月報を運用することでどのような効果が生まれるのでしょうか。

n  効果的なコミュニケーションツール

営業月報は上司や同僚、あるいは他部門とのコミュニケーションの一環であり、組織内での情報共有を促進します。例えば、複数の顧客で同じ事象が発生していれば(それを他のメンバーと共有できていれば)、その業界の新たなトレンドにいち早く気が付くかもしれません。

n  問題解決と改善

課題や問題が明確に報告されることで、組織として早期の問題解決とプロセスの改善が可能になります。

n  戦略の最適化

いち早く、得意先や、外部環境の変化に気が付くことができ、営業戦略の検討と調整が行われ、市場変化に適応できる柔軟性ある営業戦略を取ることができます。


今回は、少し抽象的になったかと反省をしていますが、それだけ実際に運用するには難しい、そしてそれぞれの企業によってバリエーションのある管理帳票であるのが営業月報です。

 以上、今回で営業管理帳票のお話は一旦終了します。いかがでしたでしょうか?すべての管理帳票は、管理する目的を明確にすることが大切です。また、記入する営業パーソンにとっても役に立つものでなくては、長続きしませんし、有用な情報収集の手段とはなりません。ぜひ当社ならではの管理帳票を作成してみてください。




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