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飲食店の人手不足解消と売上アップにITシステムの導入を考える



営業コンサルタントの竹本です!


今回は、閑話休題。私の専門はBtoB営業の販路開拓ですが、BtoC業態でも集客ということでは、参考になることも多いので、できるだけ、色々な経営者の方と機会をつくって、お話をお伺いするようにしています。そうした中、最近神奈川県内で30店舗ほどの居酒屋を経営する中堅飲食店経営企業の営業担当常務さんにITシステム導入のお話をお伺いする機会があったので、ご紹介させていただきます。


モバイルオーダーシステムの導入



そのお客様が導入されたITシステムは、最近、皆様も目にするようになった、テーブルに置かれているQRコードをご自分のスマホで読み取って、スマホで注文をする、「モバイルオーダーシステム」とか「セルフオーダーシステム」と言われる、注文システムです。システムが実装する機能は、それぞれのIT企業が販売するシステムによって異なりますが、基本的な機能として以下の様な機能を実装しています。

①      自分のスマホから注文できる

②      店舗内POSレジと連携して会計ができる。レジでお客様をお待たせしない。

③      お客様は、レジに並ばずテーブルで事前決裁ができる

そのほかにも、パソコンで簡単にメニュー変更ができたり、その日のおすすめ品をメニューのトップに持ってきたりと、遠隔操作も可能なために複数店舗を運営するにあたっても効率化が図れるような工夫がされています。


ITシステム導入の動機と課題

システムを導入した動機は、コロナがキッカケでしたが、もともと飲食店業界は慢性的な人手不足という課題をかかえていました。少子高齢化によって学生アルバイトは減少し、また仕事としても勤務時間が不規則、土日の休みが取れないなど、決して学生やパート主婦の間で人気のある業種とは言えませんでした。そこにコロナによる休業や時短営業による稼働率の低下で、人員削減を行わざるを得ない状況が発生します。コロナが5類に移行し、世の中は正常運行に戻りつつありますが、一度離れた従業員は、簡単に戻って来てはくれません。今後、益々人手不足は深刻になることが予想され、店舗の運営に十分な人員を雇用できる保証はありません。加えてウクライナ戦争による電気・ガス代を含む原材料の値上がりです。原価率はコロナ前に比べ、10%以上悪化していました。そのためのIT投資でした。

【抱えていた課題】

①      人手不足による接客サービスの低下を避けること

②      原材料高騰による利益率低下を生産性向上によってカバーすること。

③      古くなったPOSレジシステムを導入費用、ランニングコストの安いシステムへ更新することで、より投資効率を上げること。


導入の効果と意外な成果

 導入の効果の程はどうだったのでしょうか?

①    今まで平均5名で回していたフロアが4人でもオペレーションできるようになった。

②    原材料の高騰で悪化した原価率を人経費の削減やシステム運用費の削減でカバーできるようになった。

③    売上も、お客さまが自分で勝手に注文してくださるので、注文数が増え、10%近く増加している。 などの効果が出てきているそうです。


 そして、私が驚いた、意外な成果として、今まで苦労してきたPRやファン作りについても大きな成果が表れているそうです。なぜなら、今回導入したシステムはLineの友達登録をした後に、注文が出きる仕組みになっているために、注文をするためには、一旦友達登録をする必要があります。今まで苦労して集めていた友達登録者数を、ほぼ自動的に集めることができることになります。もちろんどうしても友達登録をしたくないお客様もいらっしゃいますので、その時には代替策も用意されています。


小規模飲食店のIT化について思うこと

 飲食業界は、大手と中小企業、特に小規模な飲食店とでは、ITへの投資に大きな差がありました。今までは、それでも、味とか親しみやすい接客など、小規模飲食店ならではの強みがあったので、何とか大手に対抗できる商売ができていました。しかし今後、人手不足による接客サービスの低下によって中小企業の強みである、親しみやすさや人的絆が希薄になるとするなら、それらを補完する策が必要となってきます。キャッシュレスが進み、SNSやネットでの集客が益々進んでいく以上、効率化や、生産性向上を行いながら同時に集客も行ってくれるITシステムは、小規模飲食店の強い味方ではないかと思います。一度検討の余地はあるかと思いませんか?


さて、今回の閑話休題コラムはいかがでしたでしょうか?今後も、BtoB営業組織作りに関する話題の他にもその時々で自分が、興味があることや旬の出来事についてお話をさせていただきますので、よろしくお願いいたします

 


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