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竹本 正人

営業という仕事について考える⑤



営業コンサルタントの竹本です!


『営業という仕事を考える』というシリーズも今回で一旦終了したいと思います。最後の回は、私が診断士になってご相談を受けた経験から、中小企業におけるBtoB営業の、最も重要な課題であると考えていることについて、少し考えてみたいとおもいます。


私は、3年前に診断士となりました。公的経営相談窓口で相談員となったのは2年前です。業種も規模も異なった企業のいろいろなご相談の中で、販路開拓も経営者様の大きな悩みの一つです。その中で多くの企業において、BtoB営業を行う上で残念なことが一つあります。残念というか課題でしょうか。


ここからのお話は主に製造業や専門商社・卸売業の企業をイメージしてお聞きください。

その、残念なこととは、「自社の強みや商品特徴が言語化されていない」ということです。


経営者の皆さんとお話をしていると、皆さん自社の強みや大切にされていることについて、たくさんのお話をしていただけます。その中には、とても面白いエピソードや、「え、そんなにすごいことが」と思うこともしばしばです。ただそれは、経営者の皆さんの頭の中にだけあって、ホームページ(HP)や会社案内、営業ツールに見える形で表現されていません。最近のHPでは、比較的会社の理念などは掲載されるようになっていますが、残念ながら、商品紹介などはスペックが書いてあるだけ、ということがほとんどです。提案書等の営業ツールにも、そのような強みは記述されていません。そもそも営業ツールというものがないという会社がほとんどでしょうか。


多くの中小企業の経営者の方は、注文主が要求する商品スペックを、「正確に、そして要求コスト以内で作ることが第一です」とおっしゃられます。それはそうなのですが、残念ながらそれだけでは他社と比べては優位に立てません。そもそもそういうことも相手に伝わっているでしょうか?


前回までのブログでもお話しましたが、購買形態が変わってきています。まず、購買担当者は、ネットで比較検討する商品・企業を絞り込みます。つまり、ネット上に存在しないと、比較検討にさえ上りません。HPは最低限の営業ツールです。そこに、当社の強みを分かり易く説明することからスタートです。HPからの集客のほかにも、展示会、マッチングサイト、そして電話営業や訪問営業など、すべてにおいて「自社の強みや商品特徴を言語化」しておくことが必要です。

そしてBtoB営業のキモは、当社の商品・サービスの強みが、どのように顧客に利益をもたらすのか、顧客目線で、つまり「企業がものを買うのは投資である」ということを証明することです。




以上いかがでしょうか、皆様のBtoB営業スタイルは現在大きく変化しています。それはコロナだから、あるいはリモート商談だから大きく変わったのではありません。実は、ソリューション営業ということが言われ始めた2000年から20年をかけて徐々に変わってきたのだと思っています。


以上長い話にお付き合いいただきました。さて、次回からは、より具体的な営業テーマでお話をしていきたいと思います


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