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金融機関が行う企業の「財務分析」と「格付け」




みなさん、こんにちは!

フォレストファームの大川です。


お題のとおり、今回から数回にかけて、金融機関が日々行っている企業の財務分析や格付けについてお話したいと思います。

企業の信用力を高めること(=格付けのランクアップ)は、「資金調達」と親密な関係性があります。

金融機関がどうような目的で、またどのような観点から財務分析や格付けを行っているのかを知ることで、企業さまの信用力と資金調達力の向上に繫がれば幸いです。


金融機関は、なぜ「財務分析」や「格付け」をするの?

そもそも、なぜ金融機関は取引先企業の格付けをするのでしょうか?

「格付け」って、ちょっと上からな感じですよねwww

でも金融機関にとって「格付け」は、事業を継続していく上で避けては通れない大事な業務(作業)なんです。

金融機関が格付けを行う目的は、大きく2つあります。

1つは、皆さまもよくご存じの「融資審査」における判断基準とするためです。

もう1つは、金融機関の内部に関わる事なので、あまり世に知られていませんが、金融機関が決算を行うための根拠(エビデンス)として活用されています。


「格付け」が金融機関の決算に活用されるってどういうこと?

資金調達のお話からはそれてしまいますが、金融機関の内情を知り得るレアな機会だと思いますので、少しだけお話させていただきます。

企業さまにとっての融資(借入金)は、貸借対照表の「負債の部」に仕訳されています。

一方で、金融機関にとっての融資(貸出金)は、貸借対照表の「資産の部」に仕訳されます。

もう少し詳しくお話しますと、金融機関にとっての融資(貸出金)は、将来収益(利息)をもたらす可能性がある財産として「資産」に仕訳され、反対に預金は、預かっているお金(=返さないといけないお金)なので「負債」に仕訳されます。

融資(貸出金)が「資産」という事は、売掛金などと同様に、決算においてその資産性を評価した上で会計処理を行う必要があります。

ピンときた方もいると思いますが、企業さまの格付けが、金融機関が計上する「貸倒引当金」の額に直結していて、「不良債権比率」にも大きく影響しているのです。




具体的には、どのようにランク付けされているの?

融資先企業さまの格付けは、以下の5段階にランク付けされています。

①    正 常 先     … 業況・財務内容に特段問題なし など

②    要注意先     … 業況不安定・財務内容や貸出条件に問題あり など

③    破綻懸念先     … 経営難の状態・今後経営破綻に陥る可能性大 など

④    実質破綻先     … 法的・形式的な経営破綻の事実はないが、その名のとおり など

⑤    破 綻 先     … 法的・形式的な経営破綻の事実が発生している など


言葉(文字)を見聞きすると、かなり衝撃的で、①以外はよろしくないように感じますよね。

実際には、①・②までは通常に融資が受けられ(もちろん必ずではありませんが)、③については、抜本的かつ実現可能性の高い「経営改善計画書」の策定が大前提になります。

資産性評価(決算)の観点からすると、③・④・⑤を不良債権としてカウントするとともに、各段階別に決められた引当率をもって「貸倒引当金」を計上することになります。


まとめ

お話してきたとおり、金融機関側からすると、取引先企業の格付けは高い方が良いことが分かります。格付けが高い企業には融資をすることができて、融資をすれば利息(利益)がもらえます(返済されることが前提ではありますが)。

また、取引先企業の格付けが高ければ、貸倒引当金の計上を抑えられるので、財務内容が安定します。

このことを踏まえると、金融機関との取引を優位にすすめていくことができそうです。

あとは、どうすれば「高い格付け」を取得できるかですね!


今回は、金融機関が行う企業さまの「格付け」の概要についてお話しました。

次回からは、財務分析から始まる格付けの流れや方法、またどのあたりに着目すると、あるいは改善をすると、企業さまの格付けランクアップに繋がるかなどをご紹介していければと考えています。

引き続きお付き合いいただけますと幸いです。ご拝読ありがとうございました。

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