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もりブログ(第20号)~近未来のすごい技術~



【第20号】「~五感遠隔転送とは?メタバース上で名店の味と香りを楽しめるかも~」

フォレストファームの森です。こんにちは。

このブログを担当して今回が20回目の投稿ですが、今までとは少し趣向を変えまして、IT、経営、販売促進など、経営に関係するような時事を話題としてお届けしようかと思っています。

そこで、今回は日経トレンディ(2023年1月号)の特集「テクノロジー」で解く5年後にくる未来の姿!」の掲載記事のうち、「五感遠隔転送」技術が、これからの経営に及ぼす影響を考えてみたいと思います。


<人間の五感を遠隔地に伝えるのは難しい>

人間の五感は、味覚・視覚・触覚・聴覚・嗅覚ですが、その中でも、特に情報として伝えるのが難しいとされているのが、味覚と嗅覚だといわれています。メタバースなどの仮想現実空間の用途が広がるなか、味覚や嗅覚の情報もリアルに感じられるようになると、仮想現実空間の世界も、また大きく進化します。大学等の研究で、具体的な成果も見えてきました。


<味覚をデータに変換して再現する>

明治大学総合数理学部 宮下芳明教授が開発した、「TTTV2」が凄い。料理の味を構成する5つの味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)を分析・分解して、データ化する味覚センサーと、その味データをもとに、今度は、5つの味(甘味・塩味・酸味・苦味・うま味)の溶液をデータに基づいてミックスして、食材に霧状に吹き付け、味を再現する装置が開発されました。

<出所:明治大学 ホームページ(ニュースリリース)より>

さらに、研究が進んで、現在では舌の上で調合するデバイスの開発にも成功したとのことで、このデバイスを使えば、有名料理店の名シェフが作る一品も、仮想現実空間で味わえることになります。


<嗅覚(香り)も遠隔再現ができるようになりました>

東京工業大学科学技術創成研究院 中本高道教授が開発した「多成分調合型の嗅覚ディスプレイ」技術を使えば、遠隔地で香りも再現できます。

この技術とは、果物や花などの185種の精油を選び、それらのサンプルを質量分析器で測定し、得られたデータを多次元データ解析により、多様な臭いの基本となる「要素臭」20種類の香り要素を抽出しました。この「要素臭」20種類の香りを組み合わせることで、香りを再現できるそうです。

さらに、最近の研究では、香りを再現する装置(弾性表面波デバイス)の開発にも成功しました。これは、液体化した20種類の「要素臭」をカプセルに収め、再現したい香りの比率に応じて液を射出することで、香りを再現できるという装置とのことです。


<出所:東京工業大学 ホームページ(東工大ニュース)より>


<これからの経営にどう活かす?>

仮想現実(バーチャルリアリティー)空間を活用した、ビジネスは急速に発展しています。いままでは、どちらかといえば、ゲーム、展示会、コミュニケーションといった分野が主流でしたが、今回紹介した味覚や嗅覚を含む五感までも遠隔で再現できると、町の飲食店や田舎の旅館・物産店などが、現実の地域(エリア)を超えて、五感に訴えかけるアピール(販促)や体験をしてもらい、ファンになってもらう(買ってもらう)ことも可能になってきますね。

新しい技術を活用して、自分の会社の新しい取り組み行い売上を伸ばすのは資金も必要です。そんなとき、「事業再構築補助金」などの活用も考えてはいかがでしょうか。


次回も、中小企業の経営者の皆さま方にお役に立つ情報をお届けします。こうご期待ください。

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