プライスレスな課題解決 パート②
- 浦川 拓也
- 4月25日
- 読了時間: 3分

プライスレスな課題解決もうひとつご紹介します。
顧客の状態→田舎からお母さんが東京にやってくる
課題が生まれる→「お母さんに少しの恩返し」
課題解決商品→「都内観光 手料理 お寿司」
これは実際にあったお話です。その時老舗のお寿司屋さんの相談に乗っていました。企業の接待なんかが減り、昔の常連さんも定年退職しちゃった。あの頃は2時間待ちも当たり前だった。今は回転寿司ばっかりで、私たちみたいな個人のお寿司屋さんになかなか若い人が来てくれない。こんなお悩みでした。確かに個人の高そうなお寿司屋さんは敷居が高い。
そこで僕が提案したのが、お寿司屋さんのエンタメ化です。お寿司屋さんは美味しいお寿司を食べるだけの場所だろうか?違うよな。個人のお寿司屋さんは、職人さんの包丁さばき、丁寧な仕事、旬の魚の説明、粋な会話、そういったものを白木の美しいカウンターを挟んで楽しむものだよなと。
言わば寿司職人さんは役者と一緒。カウンターは舞台そのもの。寿司職人の所作を楽しむ。その楽しさを若い人たちにもわかってもらおう!そこで考えたサービスが「はじめてのカウンター」というサービス。あなたのカウンターデビューを最高の瞬間に演出するというコンセプトです。
メディアにも関心を持って欲しかったので、東京オリンピック前に日本文化であるお寿司屋さんの存在意義、それと大型店舗(回転ずし)は右肩あがりで増えている状況と、個人店舗はどんどん減少している状況を国のデータで明らかにし、このままでいいんだろうか?と問題提起しました。
そしたらメディアの皆さんも関心を持ってくれ、なかなかに大きな記事として取り上げてくれました。Yahoo!ニュースにも転載されました。そしたら、秋田から川崎の大学で勉強している女子学生さんが、ちょうどお母さんが上京してくるタイミングでこのニュースを見て来店してくれたそうです。その女子学生さんは、「お母さんへの少しの恩返し」という課題を解決するために、さまざまな商品・サービスからこの「はじめてのカウンター」を選んでくれたんです。心がほっこりする事例となりました。
前回のブログで説明した「彼女のご機嫌をとりたい」に戻します。課題解決商品を見てください。「お花」「バッグ」「切腹最中」、すべて違うビジネスです。同業がライバルになっていないんです。ここが大事です。「課題でライバルが決まるんです」同業をライバルにすると価格競争になります。さて、彼女のご機嫌はいくらか?わからないです。
今回うまく謝罪できずに別れたら・・・本当は結婚したかったのに・・・。そんな思いであれば100万円でも安くないわけです。機能的価値と情緒的価値とも表現されます。この情緒的価値はプライスレスです。なので、「誰かの心を揺り動かす」ことがとっても大事です。
僕は「すべての仕事は誰かの「“人生変え業”」だと思っています。プライスレスな課題解決は誰かの人生を変えます。そういう仕事をしたいですね。というかこれからの社会でそういう仕事しか生き残れないと思っています。
みなさんの仕事はどんなプライスレスな課題を解決しているでしょうか?是非、それを言葉にして発信してください。
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