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意味商品とコスパ商品

浦川 拓也


僕は市場を考えるときにコンビニの棚を思い浮かべるようにしています。なぜなら日本中の企業がコンビニの棚の一角をどうやって抑えるか、自社の商品を陳列するかで凌ぎを削っているはずだからです。

 

でもそんなコンビニの中で異常な場所があります。レジの奥に広がるタバコ売り場です。最近はタバコの値段も上がって吸う人は確実に減っているはずですが、なんとも異様な光景です。あんなにたくさんの種類揃える必要あります?そんなに味だって変わんないはずです。目をつぶって吸って、どれだけの人が銘柄を当てられるんでしょうか。

 

なんであんなに種類を置くかというと「意味商品」だからです。野生的、冒険的、男らしさ、都会的、上昇志向等々、いろんな意味でそれぞれが存在しています。クラフトビールなんかもそうです。横浜のハンマーヘッドのビール売り場はこれでもかと言うくらいにクラフトビールが並んでいます。これも意味商品だからですね。

 

でも全く対照的な売り場もあるんです。それが文房具売場です。よーくみてください。消しゴムも一つ、はさみもひとつ、糊もひとつ。ほとんど一つしかありません。なぜでしょう?これはコスパ商品だからです。コスパ商品にはひとつの席しか用意されていません。だから小さい会社や創業者はコスパ商品には手を出しちゃダメなんです。市場に席が用意されていません。日本のナショナルブランド的な企業の独壇場です。

 

いかに意味で選ばれることの大事さ、意味を伝える大事さがわかったと思います。もっとわかりやすくするために意味商品のスターを紹介します。ロレックス、誰でも知っているスイスの高級時計です。ロレックスを時間を見るだけというコスパで買う人いませんよね。ステイタスだったり、女性にモテたいだったり、いろんな意味でなん百万もする時計を買うんだと思います。

 

ライカのカメラ、ランボルギーニの車などもそうですね。ランボルギーニでコンビニに買い物いくの大変そうです。あと、僕は昔旅行会社で働いていたんですね。その時に小学生が修学旅行行くと高い確率で木刀を買うんですよね。まあ男の子ですけど。いまだに買うらしいです。男の子のロマンですよね。木刀は。これもロマンという意味です。

 

それとこの間聞いた話なんですが、女優の石田ゆり子さんがインスタに切り株みたいな椅子みたいな置物みたいなものをアップしたんです。それを作っているメーカーすごいことになったらしいです。これも意味です。石田ゆり子さんが使っているという意味です。まあフォロワー323万人のパワーはすごいですね。

 

みなさんの商品はどんな意味で売れていますか?人は意味にお金を使います。商品、サービスに強い意味を見出してください。意味を見出すことが仕事の本質だと言っても過言ではありません。

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