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中小企業活性化協議会が運営する『経営改善計画策定支援事業(通称:405事業)』とは?

大川 貴

更新日:1月31日



みなさん、こんにちは!

フォレストファームの大川です。


今回は、中小企業や小規模事業者が、国の認定する専門家の支援を受けて「経営改善計画」を策定し、この計画を実行することで、企業の持続的な成長を促す中小企業庁(国)の補助制度『経営改善計画策定支援事業(通称:405事業)』をご紹介します。

企業の資金繰りを安定させる上で、とても有用な制度なのですが、金融機関の方や事業者さまとお話をする中で、補助金(経済産業省)や助成金(厚生労働省)に比べると、まだまだ認知されていないように感じます。

この投稿を機に、ぜひ注目してもらえると幸いです。


【経営改善計画策定支援事業(通称:405事業)】


405事業は、以下のような経営課題を抱えている事業者さまが活用できます。

・借入金の返済負担を軽減して資金繰りを安定させたい

・必要な売上や利益を確保できる経営管理をしたい

・人件費以外でコスト削減を図りたい

・黒字体質の経営に転換させるための経営計画を持ちたい

・業況悪化の根本的な原因を把握したい

・経営改善の取り組みを継続的にフォローアップしてほしい 等々


405事業の大きな特徴は、以下の4つです。

1.専門家による経営改善計画の策定支援

税理士や中小企業診断士等の専門家(認定経営革新等支援機関)が、企業の経営課題を客観的に分析し、持続的・安定的な事業継続を目的とした「経営改善計画」の策定を支援します。

これにより、経営課題の解決に向けた「アクションプラン」が明示されます。


2.金融機関との連携

405事業は、金融機関からの金融支援*を伴う経営改善計画の策定が前提となるため、必然的に金融機関と連携して経営改善に取り組むこととなり、関係性を強めることができます。

*「金融機関からの金融支援」とは、借入金の借換や一本化により返済額を軽減したり、返済条件を変更したりすることで、資金繰りの安定を図るものです。


3.専門家による経営改善計画遂行のフォローアップ(伴走支援)

経営改善計画の策定支援にとどまらず、計画策定後の3年間は、専門家(認定経営革新等支援機関)による経営改善への取り組みのフォローアップがなされます(=伴走支援)。

具体的には、経営改善計画の進捗状況を定期的に確認して、対象企業へ適切な助言を行うとともに、金融機関への定期報告を実施します。


4.国からの「経営改善計画策定支援費用」および「伴走支援費用」の補助

事業規模に応じて、専門家への支払総額の2/3(上限300万円まで)*が、国(中小企業活性化協議会)から補助されます。

*「経営改善計画策定支援費用」の上限200万円

*「伴走支援費用」の上限100万円

例)支払総額450万円の支援事業のうち、300万円が国から補助(150万円は自己負担)


※    その他にも、付帯事業として「経営者保証を解除する支援」があります。


405事業の仕組みは、図解にすると、以下のとおりです。


①    対象企業と認定経営革新等支援機関が「連名」で、中小企業活性化協議会へ経営相談・利用申し込みをします。

②    認定経営革新等支援機関は経営改善計画の策定を支援します。

③    対象企業と認定経営革新等支援機関が「連名」で、金融機関と経営改善計画の妥当性および金融支援について協議します。

④    対象企業と認定経営革新等支援機関は、金融機関より金融支援の合意と経営改善計画の同意書を取り付けます。

⑤    対象企業は支援費用の1/3を認定経営革新等支援機関に支払います。

⑥    中小企業活性化協議会は、支援費用の2/3を認定経営革新等支援機関に支払います。

⑦    認定経営革新等支援機関は、計画策定後3年間、伴走支援を実施します。


以下に、中小企業庁のホームページ『経営改善計画策定支援事業』のページとリーフレットをリンクしますので、詳細をご確認ください。


今回は、中小企業庁の管轄で、中小企業活性化協議会が運営する『経営改善計画策定支援事業(通称:405事業)』についてお話しました。

コロナ禍に調達した借入金(長期運転資金)の元金返済が始まり、返済負担が思いのほか大きく、資金繰りに苦慮されている企業が数多くあると言われています。

支援費用の一部について一時的な支出は発生するものの、国からの補助が大きい405事業の活用が、企業の持続的・安定的な事業継続を担保するものとなれば、十分な費用対効果を得られるのではないでしょうか?

弊社でも、「405事業」を活用した経営改善への取り組みをご支援しておりますので、ご興味のある事業者さまは、ぜひお問い合わせください。

この度も、ご拝読ありがとうございました。

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