こんにちは!
中小企業診断士/フォレストファーム取締役の小池です。
先日、ご支援させて頂いている企業さんの『ものづくり補助金の実績報告』のサポートでお邪魔してきました。なかなか面倒な手続きで、初めての企業さんにとっては一苦労ですね。
今回は、補助金と給付金の違いについて解説していこうと思います。
補助金と給付金、あるいは助成金という言葉が使われる事が多いようですが、国による厳密な定義は無いように思われます。ただこれまでの経験上、補助金と給付金の使い分けは明確に違うような気がしています。例として、平成26年から実施されている『持続化補助金』と、一昨年実施された『持続化給付金』を比べてみます。
大きな違いは、『申請書の審査がある』ということかと思います。
『持続化給付金』は、原則として要件を満たす事業者にはすべて給付がされるという制度になっていましたが、『持続化補助金』は要件を満たした事業者の申請書(=事業計画書)について審査がなされ、点数がつけられ、総合的な評価が高いものから順に採択され、補助の対象になるという仕組みになっています。
つまり、「給付金」は、どちらかというと社会政策的な意味合いで制度設計がなされており、「補助金」は経済政策的な意味合いで制度設計がなされているという違いがあると考えています。簡単に言うと、「給付金」は弱者救済、「補助金」は成長企業の応援、という違いがあるのではないでしょうか。
実はこの観点、先ほど申し上げた『申請書の審査』において非常に重要なポイントの一つです。つまり補助金の審査においては、『私は弱者なので補助金を使わせてください』というスタンスで申請書(=事業計画書)を作ると採択されにくいということが分かります。詳細の説明は別の回に譲りますが、補助金は成長企業の応援の目的で実施されることが多いので、補助金を使った投資でどのように成長を描くか、という観点が極めて重要なのです。
「給付金」にしても「補助金」にしても、その申請にあたっては「公募要領」や「募集要項」などといったルールブックが必ず存在します。そのルールブックに基本的にはすべての内容が記載されています。「給付金」「補助金」の違いはそれぞれのルールブックをあたらないと分からないのですが、ざっくりの違いは上記のような部分にあると感じています。
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